築20年以上のお住まいでは屋根や外壁だけでなく幕板の劣化も目立ってきています。

特に窯業系や木製の幕板は、雨や紫外線の影響で傷みやすく、塗装だけでは補修が難しくなってきます。
放置しておくと雨水が建物内部に入り、腐食や雨漏りの原因になることも。
そのため、板金でのカバー工事は、見た目の改善だけでなく、建物を長持ちさせるためにとても効果的です。

【幕板（まくいた）とは】

幕板とは、建物の外壁に取り付けられている横長の板のことです。
主に1階と2階の間や、外壁のアクセントとして使われています。
「胴差（どうさし）」とも呼ばれることがあり、見た目のデザイン性を高めるだけでなく、外壁のつなぎ目を隠したり、雨だれを防ぐ役割もあります。

特に窯業系や木製の幕板は、長年雨風にさらされることで劣化しやすく、
ひび割れや浮き、腐食が起こると、そこから雨水が侵入して外壁内部を傷める原因になります。

そのため、劣化が進んでいる場合は、塗装や補修ではなく板金でのカバー工事をすることで、建物を長く守ることができます。

■既設の幕板の状態確認
まずは既設の幕板の状態を詳しく確認しました。
幕板の劣化も見られ、また塗膜の剥離も著しい箇所もありました。
板の浮きや亀裂があり、内部に湿気が回っている可能性が高い状態でした。

このまま放っておくと、風でさらにめくれたり、内部の木材が腐ってしまう危険性がありました。

そもそもの原因ですが
前回の塗装工事の際に幕板上部のシーリングが未施工の可能性がありました。
幕板上部にはシーリングがあった形跡がなく幕板の裏側へと水が回り込み
幕板や塗装の劣化を招いている状態でした。

■板金加工
既存の幕板の形状に合わせて、ひとつひとつ丁寧に板金を加工していきます。
角の部分やつなぎ目など、見た目も綺麗に仕上がるよう工場にて採寸後加工をしていきます

 

■板金取付
加工した板金を幕板にしっかりと取り付けていきます。
取り付けの際には、ビス止めの位置や角度にも注意して、強風や経年劣化にも耐えられるように施工しました。

■幕板上部のシーリング
板金の取り付け後は、上部にしっかりとシーリングを施工します。
ここをおろそかにすると、隙間から雨水が入り、せっかくの板金も意味がなくなってしまいます。
見た目は目立たない部分ですが、非常に重要な作業です。

マスキングテープにて養生後、プライマーを塗布します

これを塗るのと塗らないのでは耐久性に大きく差が出ます

プライマー塗布後、シーリング材を打ち込んでいきます

最後にヘラでならして養生を外せば完了です

■完了後の確認
すべての工程が終わったあと、Y様と一緒に仕上がりを確認しました。
「こんなにキレイになると思ってなかった！」「これで安心して過ごせます」と嬉しいお言葉をいただきました。
私たちも、職人としてとてもやりがいを感じる瞬間です。

築年数が経過すると、外装部分の劣化はどうしても進行します。
特に幕板は見落とされがちですが、劣化すると家全体への影響も出る重要な部分です。
今回のような板金カバー工事で、見た目も機能もぐっと良くなりますよ。

「うちも気になるかも…」と思われたら、ぜひお気軽にご相談ください。
街の屋根やさん岐阜店へのお問合せは【0120-773-811】までどうぞ！