- HOME
- 【最新版】火災保険が適用される屋根工事や保険金申請の流れ
【最新版】火災保険が適用される屋根工事や保険金申請の流れ

昨今は大型台風の上陸や突然の雹による影響で屋根の破損が頻発し、火災保険を利用して無料・もしくは金額の一部負担のみで修理を行うケースも増加しました。
それに伴い火災保険が屋根工事に使えるという認知も広がったため、現状で発生している被害への利用を検討している方も多いでしょう。
新築時にほとんどの方が加入する火災保険には、雪害や風害などで建物に被害が出た場合、保険の種類にもよりますが元の状態に復旧する費用を保険会社が負担してくれます。
※ご契約内容によって異なりますので、こちらのページをご覧いただくときはご契約内容がわかる資料があると、より具体的にご理解いただけます。
ただ、頻繁に使うものではない保険ですから「火災保険でどこまで直せるの?」「金額はどのくらい出るの?」など、わからないことも多いですよね。
こちらのページでは、火災保険を適用して行う屋根工事について必要な知識を一挙に解説いたします!
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
↓ ↓ ↓
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。
動画で見たいという方は是非ご覧ください!

火災保険という名前から「適用対象は火災による被害補填ではないの?」と思われてしまうことも多いのですが、実は火災だけでなく様々な自然災害による住宅の損害も補償の対象となります。
ここでは火災保険の基礎知識として、どのような被害が対象となるのか見ていきましょう。

【対象となる災害例】
![]() |
火災 | ご自宅から発生した火災のみならず 近隣からの延焼も補償対象 |
![]() |
落雷 | 落雷が原因による 被災や火災に対する補償 |
![]() |
爆発 破裂 |
ガス漏れなどが原因による爆発・破裂 または火災に発展した場合の補償 |
![]() |
風災 | 台風・暴風・強風による被害を補償、風による 飛来物によって受けた損害も補償対象 |
![]() |
雹災 | 雹(ひょう)による被災を補償 |
![]() |
雪災 | 積雪・雪崩(なだれ)といった 雪による被害による被災を補償 |
![]() |
水災 | 床上浸水や洪水による被害を補償、豪雨等が 原因による土砂崩れも水災に含まれます |
このように見ると、火災保険がいかに広い範囲で私たちの生活を守ってくれているかわかりますよね。
また、建物だけではなく家財までも補償の対象となっています。
※詳しくはご自宅のご契約内容・特約をご確認下さいね。
この中でも特に屋根工事と関連が深いものを挙げるとすれば「風災」「雹災」「雪災」ではないでしょうか。
もちろん火災によって屋根が焼けてしまった、雷が落ちて屋根が被害を受けたといったような場合も保険を適用した屋根工事が可能ではあります。
しかし、台風や強風は毎年必ずどこかで発生しますし、地域によっては必ず積雪があります。
雹も降れば、お住まいの屋根や外装に大きな被害を与える恐れもありますので、「風災」「雹災」「雪災」で発生する可能性のある屋根被害についてはぜひ覚えておきましょう。
次章の「風災・雹災・雪災による被害はどんなものが考えられる?」で詳しくご説明いたします。

自然災害以外で火災保険の補償対象となる被害原因は?
自然災害以外で火災保険が適用される可能性のある主な被害原因としては、以下のようなものが挙げられます。
外部からの物体の衝突・飛来・落下

外部から建物に物体が衝突したり、飛来・落下したりして生じた損害が対象になることもあります。
例えば車両の衝突による衝撃、他人が操縦するドローンの落下などが対象になりうる事例です。
強風で隣家から物が飛んできた場合は風災として扱われることが一般的ですが、風とは無関係の偶発的な飛来・落下による損害は、このカテゴリに含まれます。
アンテナの倒壊も、風が原因でない場合はこちらの補償となる可能性があります。
【よくある疑問】雨漏り修理は火災保険の補償対象になる?
お住まいでの身近なトラブルといえば雨漏りではないでしょうか?
気になる雨漏り修理への火災保険の利用についてお答えします。
雨漏り修理に火災保険が使えるケースとは?

雨漏り修理は火災保険で補償される可能性はありますが、すべてに活用できるわけではありません。
主な条件は、やはり雨漏りの原因が台風や強風による被害(風災)、大雪(雪災)、雹(雹災)といった自然災害であることです。
風や雹で屋根や外壁が物理的に損傷し、そこから雨水が浸入したケースなどが該当します。
ただし、屋根からの雨漏りを防いでいるルーフィングが経年劣化によって防水性能を落としている場合、その改善に対しては火災保険の適用外となります。
その他、「ゲリラ豪雨による雨漏りは自然災害として扱われる?」などの詳細な情報については以下の関連ページで徹底解説しております。

それでは風災・雹災・雪災による被害とはどのようなことが考えられるでしょうか?
また、私たち街の屋根やさんにはどのようなお問合せが多いのでしょうか?
風災

文字通り「風」による災害を指します。
もちろん通常の風では屋根材が飛んだり、外れたりといったことがないよう正しく施工されてはいても、台風や暴風は予想を超える被害を生みます。
2018年の関西・東海地方を襲った台風21号、そして2019年千葉県を襲った台風15号における被害はニュースやSNSでも取り沙汰されていましたので記憶に残っているのではないでしょうか。
ゴルフ練習場の鉄柱が倒れてしまうなど、普段は絶対に目にしないようなショッキングな映像がたびたびメディアを騒がしていましたよね。
実際に街の屋根やさんにご依頼いただいた風災によるご相談には以下のようなものがあります。
☑ 強風によって屋根の棟板金が剥がれてしまった・飛んで行ってしまった
☑ 台風時に瓦が何枚も崩落した
☑ 風で飛ばされた隣家の瓦が窓ガラスを割り、且つ屋根に穴も開けてしまった
雹災

降雹による災害です。
雨や雪などと違い、雹(ひょう)というと天候の中では珍しいですよね。
一般的には積乱雲の発生しやすい夏場、特に初夏である5月~6月が多いと言われています。
とはいえ、日本における年間の降雹日数は二日ほどと数えるほどしかないのが実情です。
※参照:黒坂裕之著 日本における気象災害の研究その4
しかし氷の塊が落ちてくるわけですから、一度降れば各地で被害が続出するのが雹の恐ろしいところ。
直近で話題になった雹災といえば、2024年には4月に兵庫県・9月には東京都の一部で降雹被害が発生。
2025年にも3月に静岡県で降雹があり、いずれの事例でもカーポートや雨樋をはじめとした住宅被害の報告が相次ぎました。
兵庫県の雹被害を例に挙げると、日本損害保険協会は住宅被害を補償する火災保険の支払保険金額が247億7千万円規模であることを発表しています。
実際に、街の屋根やさんにご依頼いただいた雹災によるご相談には以下のようなものがあります。
☑ 降雹を受けて、金属屋根に目立つ凹みが多数できてしまった
☑ スレート屋根を割ってしまった上に、アンテナも折ってしまった
☑ 塩ビ製の雨樋を貫通して、穴を空けてしまった
☑ カーポートの屋根が割れてしまった
雪災

「雪」による災害となります。
雪による被害は何と言ってもその重量による被災です。
舞い散る雪や、柔らかい新雪からは想像がつかないかもしれませんが、例えば面積1㎡に高さ1cm雪が積もった時の重さは新雪で約3kg、締雪(しまりゆき=圧縮された状態)で約5kgです。
60㎡の屋根に10cmの雪が積もったと仮定すれば、ふわふわの新雪でも1,800kg(軽自動車約2.5台分)、締雪であれば3,000kg(軽自動車約4.5台分)となります。
これだけの重さのものが屋根に乗っている、カーポートに乗っていると想像すると…積雪がただ事ではないことがお分かりいただけるのではないでしょうか。
実際に街の屋根やさんにご相談いただいた雪災による被害としては以下のようなものが挙げられます。
☑ 雪の重みで雨樋が曲がってしまった
☑ 雪の重さによって屋根の軒先が歪んでしまった
☑ ベランダの波板が雪の重さで割れてしまった
せっかく加入している保険ですから、万が一の際は「火災保険は何に使えるのか?」を覚えておきましょう。

台風による軒天被害の事例

台風被害で落下した屋根の棟板金の事例

強風によるアンテナ倒壊の事例

雪による雨樋の破損の事例

雪の重みによって破壊されてしまったベランダ屋根の事例

降雹によって凹んでしまった棟板金の事例

降雹による雨樋被害の事例

降雹による雨戸戸袋の凹みの事例

降雹によって割れてしまったベランダ波板の事例

火災保険では屋根工事はもちろんですが軒天、雨戸、戸袋、アンテナ、雨樋などの建物被害に関しても保険対象となります。
▼関連ページ

台風時に特に被害が出やすいのが瓦屋根です。
スレート屋根や金属屋根など釘で固定する屋根材とは違い、瓦は木材に引っ掛けているだけであるため、風によって捲れや飛散などが起こりやすい屋根材です。
※ガイドライン工法に従った瓦屋根は釘で固定されています。
強風によってずれてしまった瓦

割れや欠けがない場合は再度並び直すことで解決となりますが、瓦自体に割れや欠けなどの不具合がある場合は同一のものを取り寄せて差し替えます。
台風による棟瓦の倒壊

最も風の影響を受けやすい棟の被害は、台風の際に大変多くのお問合せをいただきます。 棟瓦がズレたり崩れてしまったのであれば、改めて棟瓦を積み直す「棟取り直し工事」を行います。
その際は地震や台風など災害に強い乾式工法による施工がお薦めです。
▼乾式工法の関連ページ
突風による瓦の落下

台風などで落下した瓦部分の修繕には火災保険が活用できます。
しかし、瓦の落下によって人を傷つけてしまった、車を壊してしまったといった二次被害に関しては火災保険の適用外となりますので注意しましょう。
周辺も含めて少しでも被害を最小限に抑えるためにも、日頃のメンテナンスは大切です。
ちなみに割れてしまった瓦は新しいものと交換となります。
瓦屋根の修理にかかる費用相場
修理内容 | 費用目安 |
---|---|
瓦の差し替え 簡易補修 | 税込33,000円~55,000円 |
棟の取り直し | 税込99,000円~660,000円 |
屋根葺き替え工事 | 税込1,097,800円~2,200,000円 |
こうした台風・暴風、さらには地震といった災害に強い防災瓦というものもございます。
瓦同士をロックする構造を持ち、さらに専用のビスで固定するため、大きな力が加わることによるずれや捲れ、落下を防ぐことができるのです。
自然災害に強い瓦屋根のメンテナンスに興味がある方は防災瓦についてもご覧ください。

施工性の高さや安価なことから新築で採用されることが多いスレート屋根。
その薄さから屋根材の割れ、また板金部分にも剥がれや飛散といった被害が出やすい屋根ですので、大型台風の通過後では多くのご相談をいただきます。
強風の影響による屋根材の割れ

上下で重なりを持たせて敷かれているスレート屋根材ですが、重なり部分に風が入り込み、力が加わることで割れてしまっています。
割れたり欠損した箇所だけを差し替えることは基本的に難しく、構造的に周囲のスレートを剥がす必要があるため予想以上に費用が掛かることや、屋根材の撤去時にルーフィングを傷めてしまうことなどを考慮し、差し替えによる対応はあまりお勧めしていません。
簡易補修としては、コーキング材などで割れた部分にスレートを接着して覆うような処置となります。
強力に接着してはくれますが、あくまで延命措置として考えていただければと思います。
台風によって起こった屋根材の捲れ

屋根材と防水紙が釘で固定されているスレート屋根。
瓦屋根のように一枚単位でズレる、捲れるということができず全体的に剥がれてしまっています。
全体的な屋根葺き替えが必要となる事例です。
棟板金の剥がれ

台風後・強風後に最も多いお問合せが棟板金絡みです。
屋根の最も高い位置にあるため風の影響を受けやすく、被害が出やすい棟板金。
剥がれや飛散といった被害が多いのが特徴です。
剥がれや飛散は交換することで対応します。
スレート屋根の修理にかかる費用相場
修理内容 | 費用目安 |
---|---|
屋根材のひび割れ・欠損の補修 | 税込33,000円~55,000円 |
棟板金交換 | 税込154,000円~275,000円 |
屋根葺き替え工事 | 税込1,097,800円~2,200,000円 |

金属屋根というとトタンやガルバリウム鋼板が多く使われていますね。
他の屋根材と比較して「軽いため地震に強い」というのが最大の特徴ですが、その軽さ故に風の影響を受けやすい屋根材でもあります。
強風によるトタン屋根の捲れ

経年によって固定力が弱まっていたところに台風がやってきて追い打ちをかけてしまい、トタン屋根が広範囲に捲れてしまった事例です。
固定力を失っていた理由としては芯木や野地板の腐食等も考えられるため、下地から作り直す葺き替え工事が必要となります。
雹害による金属屋根の凹み

雹が降ってきた衝撃によって生じた凹みです。
万が一傷がついてしまっているような場合、そこから錆が広がってしまう可能性があります。
耐腐食性に優れているとされるガルバリウム鋼板屋根であっても、傷をきっかけに錆が進行してしまう可能性は十分にあります。
ケレン・錆止め塗装や部分的な補修が必要となります。
金属屋根の修理にかかる費用相場
修理内容 | 費用目安 |
---|---|
部分修理 | 税込33,000円前後 |
屋根塗装 | 税込484,000円~880,000円 |
屋根葺き替え工事 | 税込1,097,800円~2,200,000円 |

陸屋根は他の屋根と違い、屋根材が葺かれているわけではありません。
構造としてはシートや塗膜などによって防水層を形成し、雨漏りから建物を守っています。
雹による衝撃、強風によって運ばれてきた飛来物や陸屋根に設置してある設備が倒れるなどによって、防水層が傷つけられてしまうことがあります。
台風による手すり柵の倒壊

防水層を傷つけてしまった場合は、その不具合箇所が雨漏り原因となり雨が降るたびに雨水の浸入を許します。
防水層を傷つけてしまった場合は部分的に防水層を形成しなおすことで解決します。
防水工事にかかる費用相場
修理内容 | 費用目安 |
---|---|
シート防水(塩ビシート) | 約8,000円~12,000円/㎡ |
FRP防水 | 約7,000円~10,000円/㎡ |
ウレタン防水 | 約7,000円~10,500円/㎡ |

火災保険適用の要点は二つ!経年劣化は火災保険の対象外です!
火災保険を使って屋根工事ができるか、できないかは、

の二つがポイントとなります。
保険金を出すかどうかという最終的な判断は保険会社が下すとしても、ここまでご紹介してきたような自然災害による家屋・家財の被害に関してはほぼ出ると考えて良いでしょう。
しかし、被害が放置されたまま3年以上経過しているとなると話は変わってきます。
なぜなら保険の申請期間が3年と定められているためです。
確かに屋根という普段目の届かない場所が被害を受けた場合、すぐさまその不具合やお住まいの異常に気付けるかというと難しい事例も多いです。
そのため3年という猶予があり、被災後すぐさま申請できなくとも問題はありません。
ですが3年を過ぎてしまった場合保険法第95条の規定により保険の請求権を時効によって失うこととなるため、申請することができなくなってしまいます。
保険の適用は「3年以内の自然災害によって受けたもの」と覚えておきましょう。

保険の適用は「3年以内の自然災害によって受けたもの」と
覚えておきましょう。
経年劣化は火災保険の適用範囲外
もう一つ覚えておいていただきたいのは、経年劣化による不具合は火災保険の対象ではないことです。
万が一の事態が起きた場合の保険であって、どんな屋根にも必ず訪れる経年劣化まで補償していたら保険会社は成り立ちません。
あくまでも自然災害によって突発的に被った不具合が対象になります。

また、契約者の故意や過失による損害、建物の初期不良や、リフォーム時の施工不良が原因で生じた問題も対象外とされることがあります。
さらに、過去に不正請求が発覚した業者が作成した見積もりを申請に使用した場合、保険会社が調査を行い保険金の支払いが拒否される可能性もあるため注意が必要です。
火災保険で支払われる補償金額は原状回復分まで
火災保険が適用されるのは、あくまで被害部分の原状回復を目的とした修理に対してです。
たとえば屋根の一部に被害があった場合でも、屋根全体をカバー工法で一新するといったような請求は原則として認められません。
ですが全体を工事しておかないと、今後の自然災害でまた被害が発生しそうという場合には、受け取った保険金で費用負担を減らしながら全面的なリフォームを行う場合がございます。
※このあたりの詳細なご説明は「火災保険活用Q&A」でご確認いただけます!

保険金の支払いについて
一般的な損害保険の場合、20万円以上の被害に対しておりる保険(20万未満免責)が主流です。
※特約によっては1円から降りるものもあります。
もう少しわかりやすく説明させていただきますと、工事費用が20万円以上だった場合のみ保険金が出るということです。
逆に20万円未満(19万9,999円以下)であれば保険金が一切出ません。

※保険会社や商品によって異なります
また、20万を超えて保険が下りた場合、20万円までは自己負担と思っている方が多くいらっしゃいます。
契約内容にもよりますが、一般的には20万円の自己負担が無いケースがほとんどです。
19万円の工事では補償を受けられませんが、20万円を超えた工事であれば全額負担されるということです。
20万円と聞くと「大規模な工事だな・・・」「そうそう保険金は出ないのではないか?」と心配される方も多くいらっしゃいますが、実はこの20万円の中には職人さんによる施工費用や材料費といった原状復旧にかかる工事費用はもちろんですが、工事を安全に行うために設置する足場代を含むことができるため、多くのケースで20万円以上の見積もりとなるのです。
足場の費用相場
平米単価:700〜800円/㎡
保険会社の契約によっては、20万円未満でも契約時に定められた免責額に応じて、「5万円」や「10万円」などの免責金額を差し引いた損害額が保険金として支払われる方式(エクセス方式)も増えてきています。
ご契約内容は保険証券をお確かめください。
火災保険と火災共済は何が違う?
火災保険と似たものに火災共済というものがあります。
保険は民間の保険会社に保険料を支払うことで万が一の際の補償を受けられます。
一方で、共済は特定の組合員によって運営されている団体に掛け金を納めることで万が一の際に補償を受けることができます。
説明だけ聞くとどちらも同じような感じですね。
しかし、保険は損害に対して必要な補修費用が支払われるのに対し、共済はお見舞い金という考え方になりますので、被害認定額により5万、20万等一定の価格が出されるものが多いです。
その分、被保険者が支払う費用は保険と比較しても安いという特徴もあります。
火災保険 | 火災共済 | |
---|---|---|
運営機関 | 民間の保険会社 | 特定の組合員によって 運営されている団体 |
補償内容と掛け金 | 各保険会社で違い | 保険会社よりも安め |
保険金の支払い | 損害に対して 必要な補修費用が支払われる |
お見舞い金として被害額に応じた 5万、20万等一定の金額 |

火災保険のご契約内容をご確認いただき、ご自宅の被害が火災保険の適用範囲内ということがわかりました。
さて、火災保険を使って屋根工事(もちろん屋根工事以外の対応も可能です)をお願いしたいとなった時に、どのように手続きを開始すれば保険金を受け取ることができるのでしょうか?
その手順を確認していきましょう。

①まずは保険会社・保険代理店へ連絡をしましょう
お手元に保険証書を置いた上で記載のある保険会社もしくは代理店に連絡を入れましょう。
台風などの災害直後は混雑が予想されるため、できるだけ早めの連絡がおすすめです。
初めて保険申請をする方は「どんなことを伝えなくてはいけないのだろうか?」「何を聞かれるのか?」と緊張してしまいますよね。
「いつ」「どこに」「どのような被害」が発生したのか、わかる範囲で結構ですのでメモした上で落ち着いてお電話すると担当者へ伝えやすくなりお勧めです。


②屋根工事業者に連絡を入れ、修理のための見積もりを依頼しましょう
保険を申請するための資料として「修理見積書」「被害状況のわかる写真」などが必要となります。
これらはいずれも工事会社にお願いすることができますから、屋根工事会社に連絡し火災保険を使うことを伝えた上で見積もりの依頼をしてください。
街の屋根やさんでも見積もり作成のための無料点検を承っておりますのでお気軽にご相談ください。

▼保険申請に必要とされる書類例
☑ 事故状況説明書(被害箇所や方向を図示)
☑ 修理見積書(業者が作成)
☑ 被災箇所の写真(業者が撮影)

③「保険金申請書」「事故状況説明書」の記入・送付
前述の見積もりと被害状況のわかる写真の他に必要な書類は「保険金申請書」及び「事故状況説明書」の二点だけです。
これらはお客様自身で作成・記入していただく書類となります。
①で保険会社に連絡した後、保険会社より上記の書類が送られてきますので、記入例を参考にご記入いただき、街の屋根やさんの無料点検をお待ちください。


④申請に必要な書類を保険会社へ送付
無料点検時に被害状況の写真を撮影した上で、後日修理のためのお見積りをお渡しいたします。
ご記入いただいた保険金申請書と事故状況説明書と併せて保険会社へご郵送ください。
近年ではスマホからオンラインで手軽に必要書類の受け渡しや申請に対応している保険も増えています。
万が一上記書類の記入方法がわからないといった場合は点検時にアドバイス差し上げますので、お気軽にご相談くださいね。


また、保険会社より見積もり内容や被災状況について確認の連絡が入ることがあります。
ご自身でわかる範囲はお答えになっていただいて結構ですし、わからないことに関しては一度回答を保留にし、「保険会社にこんな風に言われたのですが、どのように答えれば良いですか?」などご遠慮なく私どもにご相談ください。

⑤保険申請の審査と承認
書類を保険会社に提出後、必要に応じて保険鑑定人が現地調査に訪れます。
鑑定内容をもとに保険会社が審査を行い、支払いの可否と金額が決定されます。
申請から約2週間程度の時間を経て、承認・確定された内容について保険会社よりお客様宛に連絡があります。
台風被害などで一時的に大量の申請が重なるようなケースでは、2週間以上の時間を要する場合もあります。


⑥工事の打ち合わせ
工事内容、工事日程、工期など詳細な打ち合わせを行った上でご契約をいただき着工となります。


初めて使う火災保険、いろいろな疑問やご不安があって当然ですよね。
ここではこれまで火災保険にて工事をお任せいただいたお客様よりいただいた火災保険に関するよくある質問をご紹介いたします。
もちろん、ここに掲載がない質問に関してもご遠慮なくお問合せフォームか無料点検の際にお気軽にご相談ください。
●火災保険を使うと翌年より保険料が上がる?
●火災保険で大型リフォームを勧めてくる業者…本当に火災保険でリフォームは可能?
●火災保険がおりたら必ず工事をしなくてはいけないのでしょうか?
●保険鑑定人とは何ですか?
●火災保険と併用可能な補助制度はありますか?
火災保険を使うと翌年より保険料が上がる?
昨今大型化する台風ですが、火災保険があることで安心できる反面、火災保険を使うと翌年より保険料が上がるんじゃないか?という不安もありますが、どうなのでしょうか?
火災保険を使用しても以降の保険料は上がりません。
万が一のための保険とは言え、やはり毎月の保険料は誰にとっても負担であることは間違いありませんよね。
どうかご安心ください。自動車保険などと違い、火災保険を使用しても以降の保険料が上がったりはしません。

火災保険で大型リフォームを進めてくる業者…本当に火災保険でリフォームは可能?
火災保険で外壁塗装ができるとか、屋根葺き替えができるとか大型リフォームを勧めてくる業者もいるのですが、果たして火災保険でリフォームが可能なんでしょうか?
火災保険の申請が通るのは原状復旧のための補修費用が原則です。
火災保険の目的はあくまでも被害箇所の原状復旧です。
当然申請が通るのは原状復旧のための補修費用ということになります。


火災保険がおりたら必ず工事をしなくてはいけないのでしょうか?
必ず工事をしなくてはならない、というわけではないです。(ご契約内容によります)
ご契約内容にもよりますが、実は保険金がおりたからと言って必ず工事をしなくてはならないというわけではないのです。
火災保険で支払われた保険金は、原則として契約者が自由に使うことができます。
そのため、申請内容とまったく同じ修理を行わなければならないという決まりはありません。
ただ、どうせ足場を仮設して工事をするのであれば、数年後に必要な葺き替えやカバー工法といったリフォームをいっそのことやってしまいたいというお客様もいらっしゃいます。
そのような場合はご自身の資金をプラスし、より安心して過ごせる屋根リフォームを行うこともできます。

せっかく受け取った火災保険ですから、お住まいの今後のためにこのような活用をするのも選択肢の一つと言えますね。
※契約内容によっては使い道に制限があるケースもあるため、保険会社へ事前に確認しておくとより安心です。
保険鑑定人とは何ですか?
保険会社の依頼を受け、実際に現場を訪れて損害の有無や保険対象となるかどうかを確認する専門家です
全ての現場で審査に現れるわけではありませんが、保険鑑定人が来るケースとしては見積もりが高額な場合や写真が不明瞭な場合に派遣されることが多く、公正な判断をするために重要な役割を担います。

火災保険と併用可能な補助金制度はありますか?
被害への補償は火災保険だけになりますが、予防や改修工事には自治体などの補助金制度が利用できる場合もあります
近年の台風被害増加に伴い、建築基準法の改正などに合わせて耐風診断や耐風補強に関する補助金制度が整備されつつあります。
これらの制度は対象地域や条件が定められている場合が多く、お住まいの自治体や国の補助金情報を確認することをおすすめします。

ここまで火災保険を使った屋根工事について火災保険の対象範囲や申請方法等について説明してきました。
自己負担なしで工事ができるという点で大変魅力的ですよね。
しかし、保険で屋根の修理ができるからといって、そのまま鵜呑みにしていいことばかりではありません。
世の中には火災保険を悪用するような悪徳業者による手口も横行しています。

☑ 「うちの会社で保険申請すれば絶対保険が出るからまずは契約をしてくれ」と根拠のない営業をしてくる
☑ 保険会社に保険金を出させるため、屋根を意図的に壊してしまう

保険を適用するかどうかは保険会社が決めるものであり、施工会社が決めることではありません。
そもそも「うちの会社で申請すれば保険がおりる」なんてことはありえないのです。
保険の種類や契約内容、約款によっては適用されない場合があることもご理解ください。
また、「申請代行」を名目に高額な手数料を請求するケースや、屋根の破損を意図的に作り出すなど、明らかに不正といえる行為を行う業者も存在します。
中には、保険金が支払われたにも関わらず、工事が一向に始まらないといった被害も報告されています。
安心して火災保険を活用するために

こうしたトラブルを避けるには、複数の業者に見積もりを依頼することをおすすめします。
被害を受けているためすぐに工事を進めたい気持ちもあるかと思いますが、金額だけでなく工事内容や対応の丁寧さなどを比較することで、より信頼できる業者を選びやすくなります。
火災保険の申請は、原則としてご自身で行うことができます。
手続きに不安がある場合は、代行業者ではなく契約を結んでいる保険会社や代理店に相談すれば、丁寧に教えてもらえるはずです。
少しでも不安に思われた場合は、契約前に消費者ホットライン(188)や「住まいるダイヤル」などの公的な相談窓口に相談することも検討しましょう。
火災保険を活用した屋根工事・申請のお手伝いは街の屋根やさんにご相談ください。
年々巨大化する台風、多発するゲリラ豪雨、温暖化による降雪量の増加など、自然災害による被災に関するニュースの規模が毎年大きくなっています。
日経新聞の記事では2018年の台風21号では過去最大1兆円規模の保険金支払額があり、2019年の台風15号でも数千億円程度の規模に上ると発表されていました。

私たちの生活をお金という側面で守ってくれる火災保険。
これまで知らなかった・使ったことなかったという方もいつ必要となるかわかりませんよね。
備えあれば憂いなしと言いますが、もちろん被災しないというのが最も良いことに変わりありません。
そのために定期的なメンテナンスを行い、不安な点があれば前もって補修をしておくというのが正しいお住まいとの付き合い方です。
しかし、いつ襲ってくるかわからない自然相手ではどれだけ準備をしていても防げないといったことも想定されます。
万が一のため火災保険関連の知識を持っておくことはもちろん、いつでも私たち街の屋根やさんにご相談いただきたいと思います。

火災保険が適用される屋根工事まとめ
●火災だけではなく、落雷や爆発さらには風災・雹災・雪災・水災などの被害も補償してくれるのが火災保険です
●台風や強風による屋根被害、雹災、雪災による屋根や雨樋といった外装被害は特にお問合せの多い事案です
●火災保険が使えるかどうかは「自然災害による被害か?」また「その被害が3年以内か?」という点が判断のポイントです
●経年劣化によるお住まいの不具合は火災保険の対象外です
●火災保険の申請手順としては、まずお客様側から保険会社・代理店に連絡をした上で工事会社に見積もりと点検を依頼し、必要書類を揃えて保険会社に申請します
●火災保険は被害箇所の原状復旧のための保険です
●火災保険を活用した詐欺や、火災保険に詳しくない業者による誤った営業をされることもあります。工事の依頼は火災保険の実績のある会社に依頼していただくとより安心です