2025.11.17
今回は、劣化した瓦屋根の状況を紹介します。葺き替え工事の見積り依頼があり、瓦屋根を点検したところ、かなり劣化が進んでおり複数の問題点が見つかりました。葺き替え工事については以下の記事で紹介しています。>>大垣市|屋根を軽くしたい!瓦屋根を金属屋根に葺き替えて地震対策&…

M様邸では、築35年が経過し、特に気にされていなかったそうですが、
ある日、天井にうっすらと雨染みができているのを発見されたそうです。 「まさか雨漏りしているなんて!」と大変驚かれ、ご不安になり私たちにご連絡をいただきました。
すぐに屋根を点検させていただいたところ、天井の染みの位置の真上に当たる棟瓦(むねがわら)の漆喰が剥がれ、そこから雨水が浸入している状態でした。
「このまま雨漏りがひどくなると大変だ」と危機感を持たれ、今回棟取り直し工事を緊急でご依頼いただきました。
私たちにご相談いただけたこと、そして早期に被害を食い止められたこと、大変光栄に思います!





まず、既存の傷んだ棟瓦を慎重に取り外し、瓦を固定していた漆喰(しっくい)と葺き土(ふきつち)をすべて丁寧に撤去・処分しました。
写真では少しわかりにくいですが内部の土がとても乾燥している事がわかります。
これは一度中に雨が入って乾燥するとこの様にさらっとした乾燥した状態になります。
次に、新しい棟の土台として、強力棟という構造材と棟木(むなぎ)を取り付けていきます。 強力棟は、棟瓦をより強固に固定するための下地となる部材です。
この作業では、水平器を使って棟木をまっすぐ、正確に取り付けることが私のこだわりです。 棟木が少しでも曲がっていると、その上に乗せる瓦が綺麗に、均等に並びません。 このひと手間かけることで、見た目の美しさだけでなく、瓦一本一本がしっかり固定され、長期間の安心に繋がるんですよ! M様も「瓦が乗っていない屋根の骨組みを見るのは初めてだ」と興味深そうにご覧になっていました。
今回の工事では、瓦を漆喰で固定する伝統的な工法である湿式工法を採用し、南蛮漆喰(なんばんしっくい)を使用して棟を仕上げていきます。 南蛮漆喰は通常の漆喰よりも防水性と耐久性に優れており、特に瓦の隙間を埋めるのに最適です。
この南蛮漆喰を棟木の両側にたっぷりと、かつ均一に塗り付けていく作業が、私の腕の見せ所です。 お客様からは「素早く、そしてすごくきれいに漆喰が塗られていくね」とお褒めの言葉をいただきました! この作業が不十分だと、わずかな隙間から雨水が浸入し、再び棟を傷めてしまう原因になります。 雨漏りのリスクを最小限に抑えるため、細部にまで注意を払い、丁寧に作業を進めました。
最後に、新しい南蛮漆喰の上に棟瓦を積み重ねていきます。 その際、パッキン付きのステンレスビスを使用して、棟瓦をしっかりと棟木に固定しました。
このステンレスビスによる固定は、従来の土や漆喰だけの固定よりも格段に強度が増し、強風や地震に強い棟が完成します。 M様は「これで強い風が吹いても安心だ」と、大変満足されたご様子でした。 特に、既存の棟の状態を見た後でしたので、新しい、がっちり固定された棟を見て、とても喜んでいただけたのが、私としても本当に嬉しかったです!
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