「屋根の表面が剥がれて色褪せています。汚れて見苦しく見えます。一度見てほしい」とのご相談をいただきました。早速調査に伺いました。屋根はモニエル瓦でした。築年数がかなり経過していてメンテナンスがされていませんでした。下から見ただけでも表面が剥がれて白くなっているのがわかりました。モニエル瓦は乾式洋瓦のことでセメントで作られています。表面にスラリーという着色剤が施されている瓦になります。現在は製造が中止されていて廃盤になっています。

屋根の表面が剝がれて白くなってもともとの色がなくなっていました。全体に色褪せて艶がなくなっていました。モニエル瓦のスラリー層が剥がれてコンクリートの地肌が出ていました。塗装部分は劣化してほとんどが粉状になっていました。モニエル瓦は塗膜で防水を維持しています。この状態ですとかなり水分を吸い込んでいますので苔やカビが生えてきます。

モニエル瓦の棟がズレているところがありましたが平葺きの所はズレはありませんでした。ひび割れも発生していませんでした。モニエル瓦のスラリー層は非常に脆いのでボロボロと粉状に吹き出していました。

今回の調査の結果　スラリー層を徹底的に除去して塗装する必要があります。防水性を回復させるために10年を目安に屋根塗装が必要です。棟はラバーロック工法でずれないようにします。

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