美濃加茂市で、瓦屋根のリフォームを行うため点検に伺いました。ご依頼者様がお住いの一戸建てを結婚されたばかりのお孫様ご夫婦にお譲りされるとの事です。築40年以上が経過しているため全面リフォームをしたいとご相談を頂きました。現在雨漏りしている箇所もあり、これから住まわれるお孫様のために雨漏り修繕や地震対策をしっかりしてほしいとおっしゃっておりました。

　まずは屋根の頂点に積まれている「棟」を見てみましょう。上から見ると歪んでおり、蛇行していました。棟は土台の上に適切に瓦が積まれていることで雨水の侵入を防いでいます。棟が歪んだりズレたりすると雨水が棟から屋根内部に入り込んでしまいます。瓦の一部には欠けているものもありますし、平部に並んでいる瓦もよく見ると真っすぐではありませんでした。ズレや歪みが見られます。

屋根の下地として杉皮が敷かれていました。通常はこの上に葺き土が乗せられていて、土の粘土で瓦がある程度は固定されているのですが、経年劣化により葺き土が流出してしまい、ほとんど残っていません。これが瓦のズレや歪みの原因となります。
さらに杉皮には穴や割れがありました。葺き土を失い、杉皮が劣化してしまうと屋根下地として機能を果たせません。雨水の侵入を食い止めらず室内への雨漏りへと繋がってしまいます。

　築年数や雨漏り発生状況、今後長くお住まいいただくことからも屋根下地・屋根材を新しく交換する『屋根葺き替え』工事をおこなうことになりました。耐震性を向上させるなら軽くて丈夫な金属屋根がおすすめですし、瓦屋根でも防災瓦や乾式工法を取り入れる事で地震に強い屋根となります。