庭先に、落ちてきたというスレートがまとめられていました。梯子を使って屋根に上らせていただくと、すぐに大きく破損している箇所が確認できました。

スレートは経年で脆くなっているとこうして割れたり屋根から剥がれてしまったりという問題が発生します。御覧の通り重なるように葺かれていますし、その下には防水紙が敷かれていますから、一枚無くなったらからといってすぐに雨漏りになる心配はないでしょう。しかしもちろん放っておけば隙間から雨が入り込みじわじわと防水紙やさらさらにその下の野地板まで傷めてしまいます。

多くの場合は、スレートは一枚単位で差し替えが可能です。破損した箇所を新しいものに取り替えてさらに塗り替えを行えば防水性も保たれ安心です。ところがこちらではそのご案内は出来ませんでした。

こちらの屋根に葺かれているのはコロニアルNEOという今は販売されていない商品でした。ノンアスベストで製造されたのは良かったのですが、長く使ううちに脆く割れやすくなってしまうという報告が多数あるものです。点検してみると、今回の箇所以外にも割れたりヒビが入ったりしている箇所がいくつも確認できました。残念ですが、高圧洗浄機に耐えられる強度がなく、また今回だけ破損個所を差し替えた所で今後の耐久性も期待できないのでお勧めできません。はやいうちに屋根カバー工法などで全面リフォームされることをご提案させていただきました。