岐阜市で、瓦屋根の傷みを点検しました
岐阜市にお住まいのお客様より、瓦屋根の劣化が気になるので点検をお願いしたいとお問い合わせをいただき、現地調査にお伺いしてきました。瓦だけで考えれば100年以上長持ちする素材というふうに言われています。しかしながらそれはあくまでも瓦本体のみの話で、屋根全体を見ていけばメンテナンスは必要な箇所も当然ございます。
屋根のてっぺんには棟と言われている部分があり、瓦の場合は棟瓦という瓦が積まれています。棟瓦は色々な仕上げ方がありますが、一般的には盛り土をした棟に棟瓦を固定して、銅線で巻き漆喰で固定を強化するという造りが多くなっています。今回の棟瓦もそのような仕上げ方でした。先述したように瓦本体は非常に長持ちしますが、構造的に盛り土が流れて痩せてしまったり、漆喰が剥がれたり銅線が切れたりと様々な事象の影響で不具合が生じてきます。今回の棟でも歪みが見受けられました。内部構造から来るものなので歪んだ棟は一度解体して積み直す積み直し工事で復旧する事になります。
屋根は屋根材だけで雨漏りを防いでいるのではなく、その下に敷いてある防水紙といわれるシートで最終的な雨漏りを防いでいます。逆に言えば、屋根材がどんなに長持ちしても防水紙が破れてしまうようなことがあれば雨漏りを起こしてしまいます。
今回の防水紙も長年の劣化の影響で一部破れが確認できました。幸い、瓦で上手くカバーできており雨漏りはしていない様子でしたが、いつ雨漏りしてもおかしくない状態でした。防水紙をメンテナンスするには瓦を一度すべて剥がす必要があるため、それを機に瓦から軽い屋根材に変更する方も多くなっています。
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